大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

大阪地方裁判所 昭和57年(わ)3582号 判決

主文

被告人加藤を懲役二年及び罰金四、八〇〇万円に、被告人山本を懲役一年六月に処する。

この裁判確定の日から被告人加藤に対し、三年間右懲役刑の執行を猶予し、被告人山本に対し、二年間右刑の執行を猶予する。

被告人加藤において右罰金を完納することができないときは、一〇万円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

罪となるべき事実の要旨

被告人加藤晃は、大阪府枚方市楠葉並木二丁目一三番五号において、総合病院加藤病院を経営するもの、被告人山本洋太郎は、右加藤の顧問税理士として同人の病院経営等に関する経理事務及び税務事務等に従事しているものであるが、

第一 被告人両名は、右病院事務長武部建策と共謀の上、被告人加藤の所得税を免れようと企て、同人の昭和五四年分の所得額が一億三、七六〇万一、四二七円で、これに対する所得税額が六、九五四万四、一〇〇円であるのにかかわらず、診療報酬の一部を除外し、架空経費を計上するなどの行為により所得の一部を秘匿した上、同五五年三月一四日、大阪府枚方市大垣内町二丁目九番九号、枚方税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が五、八九六万五、五八一円で、これに対する所得税額が一、一八八万一、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、所得税五、七六六万三、〇〇〇円を免れ、

第二 被告人両名は共謀の上、被告人加藤の所得税を免れようと企て、同人の昭和五五年分の所得金額が二億四、五六六万七、五三七円で、これに対する所得税額が一億四、一二九万三〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により、右所得の一部を秘匿した上、同五六年三月一六日、前記税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が九、四八七万三、四三二円で、これに対する所得税額が二、八一九万四、八〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税一億一、三〇九万五、五〇〇円を免れ

たものである。

適用した罰条

被告人加藤に対し

昭和五六年法律五四号による改正前の所得税法二三八条、刑法六〇条、四五条前段、四七条、一〇条、四八条二項、二五条一項、一八条

被告人山本に対し

前記所得税法二三八条、刑法六〇条、四五条前段、四七条、一〇条、二五条一項

裁判所書記官 長路基樹

(裁判官 一之瀬健)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!